私の履歴書④ ターニングポイント

成功のキッカケ

 今日の成功のキッカケを作ってくれたのは、年に1回の代理店研修での事だった。
 千葉から来た講師の営業の話に感動したが、ドアを出たら全てパーかと思いつつ講師の卓上を見たら数冊の本があった。スーッと手を上げて「先生、セールスに関する本があったら紹介して下さい」と質問した。師は直ぐに数冊の本を紹介してくれた。これが人生を変える第1のキッカケである。
 帰って直ぐに横浜の大きな本屋に行ったら正面にその筋の本がゴッソリあった。日本人が書いた本より、外国の人が書いて日本人が感動して翻訳した本が良いのではと決め、先ずは数冊読んだら分かりやすく実行しやすいようで夢中で読み続けた。
 しかし、記憶力が悪いと思っていた私は速読術の本なども読んでみたが今一だった。そんな時に保坂榮之介氏の『記憶力の良くなる方』に出会い、氏を訪ねて週一のセミナーに参加させて貰った。これが第2のキッカケである。
 子供と通っていた近所の合気道で、顔見知りの同僚に出会った。お茶に誘ったら立ち寄って貰い、事情を話したら自己啓発のテープを聴いてみないかと紹介され、直ぐに購入した。20万円位の高額な物で、お金も無かったのに今思えば良く買ったものだと思う。同じテープを毎日1週間聴き続けるという条件だったが、その2、3巻目に人生を変えた一言があった。第3のキッカケである。これで今までの考え方が間違いであった事に気づき、考え方が変わった。
 それが素晴らしい効果を発揮し、10年間学んだ事が全てをフォローしてくれた。
 成功前と後では扱っている保険会社・顧客は変らず、扱っていた商品も同じ、説明の仕方すら変わらず、変わったのは考え方だけだった。
 全て、自分の想いが人生を決める。つまり、人は思った通りに歩いていると言うことである。
 そして、営業は相手の幸せの為に成る事を探し説得しろと言う事も学んだ。つまりこの商品を買ったら幸せになりますよと思い説得する事だ。それからは何の疑いもなく自信を持って商品を売れるようになったと共に、必ず売り込める自信が付いた。
 翌年から当然の如く契約が増え、年商が50倍となり、其れから約10年新規契約は上がり続け、人生の区切りにリタイヤした時、1人で挙げた年商は30億円だった。
 保坂氏の数冊の本には私の保険での実績を書いてくれていて、代理店の挙績表から割り出してくれたところによると年間50億円だったとのことである。私自身、挙績にはあまり興味がなかったのであるが、最近読み返すうちに我ながら凄い実績を挙げていたんだと感動している。
 保坂氏には世話になったお礼に数回株で投資もしたが、若くして亡くなったのは残念だった。

関連記事

特集記事

TOP